神田昌典氏の「成功者の告白」を読んでみて気づいたこと、思ったこと

「成功者の告白」はマーケティングビジネス界の重鎮、神田昌典さんの本です。

神田昌典さんというと中小企業ビジネスの世界ではとても有名な方ですが、
その世界に触れるまではわたしも全く知りませんでした。

しかし現在では、神田氏の著書もいつしかもう4-5冊と読み進めてきています。

先日は「成功者の告白」を読み終わったところですが、
予想以上に素晴らしいと感じる内容でした。

その点に加え、わたしの読んだビジネス本と比較して気づいた事を書いてみます。

「成功者の告白」ここがすごい!

「成功者の告白」は小説です。
しかしそこは「ビジネス」書でもあるので、小説という形を取りつつも
楽しんでいるうちにビジネスの知恵に触れていくことができるようになっています。

この小説のすばらしいところを上げるとすれば、
わたしの感じたところは以下のような点です。

・実際に成功してきたマーケッターの実体験を元にした情報で、机上の理論ではない。
・起業家が体験しがちな典型的な壁や落とし穴がわかり、リスク回避のための指南書でもある。
・ビジネス育成のそれぞれの段階で、取っておくべき手段や、土台にしたほうが良い考え方がわかる
・ビジネスと家庭内外での人間関係がどのように相互作用するかを、人の無意識(潜在意識)の働きを通じて解き明かしている
・精神面と実業面の両面から、見落としてはいけない注意点を教えてくれる
・内容が深く知恵が付くのにも拘わらず、ライト感覚で読めて、難しいところがない。

...などなど優れた点をうまくまとめるのは難しいですが、
貴重な情報のオンパレードです。

読めばとにかく、「へぇー」と感心しつつ成功者の発想を直接ダウンロードできる、といった感じかも!

小説として楽しみながらもその中身は、
実践するならばあなたを助けてくれる事は間違いないでしょう。

神田氏の智恵がこの小説にはたくさんちりばめられているので、他の人には書けない小説ですね。

他の本と比較してみる

「成功者の告白」よりも先に、わたしが手にしていたビジネス本。
それらと照らし合わせて、気づいたことがありました。

米国億万長者の知る人ぞ知る「大富豪の起業術」と合わせると情報強化に!?

北米で有名なカリスマ起業家でマイケル・マスターソン氏という人がいます。
彼が書いた一冊に、「大富豪の起業術」というものがあります。

この本でも、「成功者の告白」と同様、起業後から事業が成長していくにつれ起きてくる様々な問題が描かれています。
もちろんそれらの問題への対処法が詳しく書かれていて、起業前の(起業してからも)精神的備えのナビゲーションとなる本です。

実体験から来る貴重な情報を惜しみなく提供しているし、特に実践していこうとする人には、ビジネス上の痛手を前もって避けるヒントになり、実践して行こうとする人によってはもしかすると何億円も無駄にせずに済むかもしれない内容です。

だから、結構高額なのも納得でした。
指南書としての評価が高いので、わたしもこの本を手に入れてみたんですね。
でも上下2巻と、ボリュームがあるので、1/10くらいを読んだ辺りでストップしてました。

ところが、「成功者の告白」を読んでいくにつれ、この「大富豪の起業術」のようなエッセンスが詰まった本だと感じ出したのです。
「大富豪の〜」はまだ全部読んでいないので断言はできないものの、「成功者の告白」を読んだだけでもやっぱり何億円というお金、それだけでなく人間関係の損失などを前もって回避する知恵が詰まっている事がわかってきました。

しかもこの「成功者の告白」、お値段は文庫本とかにより違いますがそれでもたったの「1400円」!!
もしここに書いてあるのと同じ内容のセミナーを開いたら、何十万円以上の参加費でも自然と言える、様々な知恵や知識が詰め込まれています。

そんなあらゆる知識や知恵が、疲れず気楽に一気に読めてしまう物語の中に凝縮されています。

重要な事なのにコンパクト。金言がいっぱいなのに、気軽に頭に入ってくる。

易しい文章で書かれ、楽しみながらの理解しやすさにおいては「大富豪の起業術」以上かも...と思います。
「大富豪の起業術」もまだ全て読んでないけど、別の点ですぐれている面があるでしょうしこちらの方も、読み終わったらレビューしてみたいなと思っています(^_^)

カリスマ億万長者、マイケル・マスターソンの本にも「成功者の告白」があった!

さらにこの「大富豪の起業術」、今日久々に読み返し出してみたら...、著者のマスターソン氏は日本語未訳ながら「Confessions of a Self-Made Multimillionaire」(叩き上げの《大富豪=マルチミリオネア》の告白、という意味合い)の本も過去に書いている事に気づいたんですよね。

これはどういうことかというと、神田昌典氏の「成功者の告白」というタイトルの英語訳が「Confessions of a Self-Made Millionaires」となっていたからです。
ちなみに"Self-Made"(セルフメード)というのは、「(ゼロから)叩き上げの」「立身出世の」という意味合いなので、まさに起業家の事。
「ミリオネア」は億万長者ですからね。

神田さんは上智大卒という事なので、マスターソン氏の英語の本も、同じ起業家目線から共感し、参考にできるんだろうなーと思ったのですが、
発表年を見るとちょっとびっくり。

「大富豪の起業術」の、本文の前にある表題紙ページ(本の発行年などが載っているページ。通訳本ではなく純粋な日本発の本でいうと「奥付=おくづけ」に似た部分)を見ると、「Ⓒ2008」とあるので、英語の原本は2008年に発表された事がわかります。

だけど神田氏の「成功者の告白」の初版は、なんと2004年。
北米のカリスマ・マーケターの渾身のビジネスステージ本より、4年も前に日本のカリスマ・マーケターがこのレベルの本を書いていた!?という事に。
大いに興味深い発見でした。

改めて、神田氏は前からただ者ではなかったのだな..と、まだ大して神田氏には詳しくないわたしでも感じられました。

「白い猫は何をくれた?」と「成功者の告白」の雰囲気は通じるものが

「白いネコは何をくれた?」もかなり読まれているビジネス小説です。知っている人も多そうですね。
この本も、社内の人間模様(と、猫)を元に物語が展開していく中で、マーケティング戦略について楽しみながら理解していけるというものです。

「白いネコは何をくれた?」と「成功者の告白」に共通するのは、主人公がちょっと人が良い感じの青年で、彼が様々な事にぶつかりながら成長し、ビジネスの力を付けていくっていう所かも...。

「成功者の告白」は、「大富豪の起業術」のような本格的な内容なのにも拘わらず、こうした軽やかな小説としても読めるスタイルなのがある意味すごいです。
これが小説デビュー作だなんてホント? 二度びっくりしてしまいました(o・д・)

「白いネコは何をくれた?」も読み進めやすさの中にマーケティング戦略などがふんだんに盛り込まれています。が、わたしとしては個人的には「成功者の告白」のほうが、より共感性、好みともに合っていた気がします。

おわりに

書評にちらほら見られる、「起業のバイブル」という感想は確かにと言えるでしょう。

肩肘張らずに大切な事をすっと入ってこさせる力は、お堅いビジネス書よりも優れているのじゃないでしょうか。
ビジネスをやらない人も「ビジネスってこんな考え方するのかー」って参考になって世界が広がりますよ!

これは知らないよりは、知っておくだけでも圧倒的に財産になる知識です。ぜひ一度読んでみましょう。

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